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50代の患者さんの声 - 大動脈弁輪拡張症

ここに掲載された情報は、あくまで一般的な解釈に基づき疾病・治療法に関する情報を提供する目的で作成されたものであり、特定の手技等を推奨するものではありません。個々の患者さんの診断および治療方法については、必ず医師とご相談ください。

園原信輝さん(59歳)大動脈弁輪拡張症(インタビュー実施:2016年7月)

園原信輝さんは、システムキッチンの製造会社を経営する傍ら、冬季はインストラクターの資格を保有するほどの腕前を誇るスキーを楽しんでいました。しかし、2014年頃、4つの心臓弁のひとつである大動脈弁の弁輪が拡張していることが発覚しました。

園原信輝さん
園原信輝さん

しばらくは経過観察で、いつも通りの生活

今から約10年前、園原さんは睡眠中に心臓の鼓動に違和感を覚え、地元のかかりつけの循環器内科を受診し、薬を処方されました。薬を服用すると症状が治まったため、しばらく様子を見て、あまり気にせずいつも通りに過ごしていました。しかし、最初に循環器内科にかかってから3年後、大動脈弁が大きくなり、逆流も多くなってきたため、そろそろ手術を考えたほうがいいといわれ、病院を紹介されます。園原さんは、心臓弁膜症の患者さんとしては若かったため、内科的な薬物治療を行いながら、しばらくは年に1回の定期検診を続けるのみでした。

スキー中に息切れが辛く、症状が著明に

「ああ、もうだめだ、これじゃあ手術が必要なんだろうな。」
園原さんがそう思ったのは、2014年5月、山形県の月山にスキーに行った時でした。リフトを降りてからスキーを担いで30メートル程登って滑走開始場所まで行く時に、今までとは違う息切れを感じたといいます。最初はインターネットで治療法を調べ、スキーを通じて知り合った医師の友人や主治医にも相談し、そして、大動脈弁を人工の生体弁に取り換える手術(大動脈弁置換術)を受ける決意をします。
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仕事とスキー、人生の生きがいを続けられる喜び

園原さんは、退院して2か月ほど経った12月には手術後初めてのスキーに行き、手術をしたそのシーズンでも30日くらいはスキーに行くことができたといいます。「最初はやはり体力が落ちていると感じました。でも時が経つにつれて、だんだんと体がもとのように戻ってきて、次第に以前のような感覚で滑れるようになりました。」
そして、手術を受けてから6か月後には、SIAというプロスキー協会の団体のマスターズ大会に出場し、2位入賞を果たしました。
「仕事とスキーという、ぼくにとっての生活の一部である生きがいをこれからも続けられるのは、本当にありがたいと思います。手術の後に、孫が生まれたんです。初孫です。『ああ、自分にも孫ができたんだな』という風に思って。『生きててよかったな』とそういう気持ちでした。」

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