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70代の患者さんの声 - 大動脈弁狭窄症

ここに掲載された情報は、あくまで一般的な解釈に基づき疾病・治療法に関する情報を提供する目的で作成されたものであり、特定の手技等を推奨するものではありません。個々の患者さんの診断および治療方法については、必ず医師とご相談ください。

山田博さん(75歳)大動脈弁狭窄症(インタビュー実施:2014年4月)

山田博さんは、地元の宮崎県の病院で、2度の心臓バイパス手術*1を経験した後、また体調が悪化してしまいますが、3度目の治療は難しく、「ドクターヘリ」で福岡県の病院に運ばれました。搬送先の病院で冠動脈のステント治療*2を受けて小康状態を得ますが、大動脈弁狭窄症が重症化していることが判明しました。

山田博さん
山田博さん

胸を圧迫するような作業は辛かった

「布団の上げ下げで胸が痛くなるし、階段やちょっとした坂を上がったり、10kgぐらいの荷物を持つのもダメでした。」山田さんが体の調子が悪いと感じたのは、2度の心臓バイパス手術を受けた後の2010年7月末でした。その際、心臓の冠動脈にステントを入れる治療を受けますが、今度は大動脈弁が悪いと診断を受けたのです。過去にバイパス手術を受けている山田さんの弁の治療法は、できればカテーテルでの治療(TAVI*3)を選択すべきという結論に至りました。
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治療後は、自分でできることが増えた

治療を受けた山田さんはすぐに感覚が違っているのを感じたといいます。これまでの痛みなどの症状がきれいになくなり、退院後にはすぐ普通の生活に戻ることができました。自分で布団を敷いたり上げたり、市営アパートの3階にある自宅まで階段を使って上がったり、治療前には辛かったことが自分でできるようになったことが一番よかったといいます。今年の春先には、隣町で開催された地蔵大祭で、途中で何回か休みは入れたものの、山頂の地蔵尊までの365段の長い石段を上り切ることができました。

地域のボランティア活動で人のために尽くす

娘さんたちも山田さんの治療がうまくいったことを喜んでいたといいます。「助けていただいた命なので、人のために尽くすように・・・」という娘さんたちの言葉に応えて、民生委員や、ボランティアとして「いきいきサロン推進チーム」の手助けをして地域のために忙しい日々を過ごしています。

  1. *1 心臓バイパス手術とは、血流の流れが悪くなった心臓の冠動脈にほかの血管をつないで血液を確保する手術です。
  2. *2 ステント治療とは、血管内部にカテーテルを使って金網状の筒を入れ、血管の詰まりを治す治療です。
  3. *3 TAVI(経カテーテル大動脈弁治療)とは、開胸することなく、また心臓を止めることなく、カテーテルを使って人工弁を患者さんの心臓に留置する治療法です。

私と心臓弁膜症

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