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70代の患者さんの声 - 大動脈閉鎖不全症

ここに掲載された情報は、あくまで一般的な解釈に基づき疾病・治療法に関する情報を提供する目的で作成されたものであり、特定の手技等を推奨するものではありません。個々の患者さんの診断および治療方法については、必ず医師とご相談ください。

高山洋子さん(77歳)大動脈閉鎖不全症(インタビュー実施:2015年3月)

高山洋子さんは、いつも通っている骨盤矯正の先生から下肢静脈瘤を指摘され、その治療で訪れた病院で心臓の雑音を発見されて、心臓弁膜症の一つである大動脈閉鎖不全症と診断を受けました。

高山洋子さん(右)
高山洋子さん(右)

疲れやすい、息切れがする・・・という自覚症状なし

心臓弁膜症が発覚するまでの間、高山さんは、「疲れやすくなった」、「最近息切れが激しい」といった自覚症状は全くなかったといいます。*1

「へえ、これが私の心臓か。」
高山さんは、先生に自分の心臓の血流が半分以上、逆流しているエコー画面を初めて見せてもらったとき、テレビドラマに出てくる、診察時に先生と一緒に患者さんが画像を見ている病院のシーンのようだったとその時の印象を振り返ります。

その後、先生から今すぐにではないけれど、手術をして弁を取り換える必要があると言われました。高山さんは、いずれ手術を受けなくてはいけないのであれば、今やろう、と手術を受けることを決めたといいます。手術を受けるときには、たまに着物を着るから、できたら着物の襟もとから傷口が見えないようにして欲しいと先生にお願いし、小さな傷で心臓手術ができるMICS(ミックス)*2という方法で手術を受けることができました。
傷口は小さくすみ、手術前には自覚症状が全くなかったため、術後も変化等はとくに感じなかったといいます。
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術後は体を動かして体力をキープ

術後は、リハビリの先生と一緒に、まずは廊下を歩いて、それから徐々に階段を上がるようになりました。自分だけで歩いてもいいと言われてからは、売店に行くのが楽しみになるぐらいリハビリは順調でした。術後は、歩くことだけでなく、上体を起こして座っていることすら非常に辛いと感じる方もいるようですが、高山さんは、日本舞踊や毎週社交ダンスに通い、体を動かしていたので、もともと体力があったといいます。

今の楽しみは、ひ孫を抱っこすること

「術後2か月目くらいからダンス教室へ行ってね。私は病み上がりだから動けないので、おしゃべりをしたりして。皆さんの顔を見られるのがいいんですよ。そうやって少しずつ動き出しました。」高山さんは、ひ孫が生まれるのが分かっていたので、抱っこができるように腕に力をつける筋トレを始め、今も続けています。
「今はやっぱり、ひ孫に会うのが楽しみ! 抱っこしている時はとても幸せです。あとはお友達と会っておしゃべりしたり、お食事に行ったり、たまには旅行に行ったりするのが楽しみです。」

  1. *1 心臓弁膜症では、症状がかなり進んでいても患者さん自身に自覚症状が全くない(無症候性)場合があります。
  2. *2 MICS(minimally invasive cardiac surgery)とは、低侵襲な(治療のために患者さんの体にかける負担が比較的低い)心臓手術のことです。

私と心臓弁膜症

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