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心臓弁膜症とは : 心臓弁膜症を自覚するためにセルフチェックしましょう

監修

  • 渡辺 弘之先生

    東京ベイ・浦安市川医療センター循環器内科/ハートセンター長

  • 田端 実先生

    順天堂大学 心臓血管外科 主任教授
    国家公務員共済組合連合会 虎ノ門病院 循環器センター外科/特任部長

症状とセルフチェック

息切れ、胸の痛み、ドキドキ、心臓弁膜症の症状は見逃されがちです

息切れ、胸の痛み、ドキドキ、心臓弁膜症の症状には特有のものがありません。安静時の症状だけではなく、動いたときの息切れも立派な症状です。多くの方がこれを「年だから」と勘違いして病気を見落としがちです。

心臓弁膜症の典型的な症状

  • 息切れ
  • 胸の痛み
  • ドキドキする
  • 気を失う

症状があっても、自覚していない可能性があります

日常生活の活動性が低下すると、動けば分かる症状も、自覚できないことがあります。

症状に気づきにくい原因

前は走れたけど、
最近は疲れやすいから
無理はしないで
おきましょう~

無意識に日常生活の運動量を減らしている場合

いつからか階段を
避けてるなぁ。
いつまでも
息切れやドキドキが
おさまらなくて、
年のせいかしらねぇ~

加齢に伴うからだの変化と混同している場合

心臓弁膜症の症状に早く気づくためにはご自分の活動性に注目しましょう。
今の『普段の生活』は、ほんとうに去年と同じですか?
いつのまにか家の中に引きこもっていませんか?
家の中で一日中座る生活があたりまえになっていませんか?
昨今の新型コロナウイルス感染症の影響により、外出を過度に控える方が増えています。その結果、心臓弁膜症があっても症状に気付かず、体の異変を自覚しにくいため、病気の発見が遅れてしまう恐れも。おうちでできる軽い体操や家事を続けて、一定の活動性の確保を心掛けるとよいでしょう。

症状に早く気付くために必要なこと

高齢化社会を賢く生き抜くために、まずご自分の活動性に目を向けましょう。運動はスポーツジムでのトレーニングだけではありません。ヨガやウォーキングを生活に取り入れること、それが出来なくてもおうちでマメに動くことが大切です。動けば分かる症状に気付くことができるからです。もう一つは外出の頻度に目を向けることです。近くの買い物を他人に任せず、晴れた日は外に買い物に行きましょう。家の周りを歩いて季節の変化を楽しみましょう。自宅に引きこもるだけの生活では、症状も引っ込んでしまいがち。これらの点に気を配り、生活の質を維持しながら心臓弁膜症の発見に役立てましょう。

心臓弁膜症チェックシート

心臓弁膜症の症状は加齢に伴う体の変化に似ていることから、見逃されがちです。あてはまる項目が一つでもあれば、早めに専門医に相談しましょう。

【息切れやドキドキ】

【足のむくみ】

【疲れやすさ】

医師にわかりやすく体調の変化を伝えるためには、自覚症状や病歴は大切な情報です。また、普段から手帳などにメモをしておくと、いざという時に役に立ちます。

メモのポイントメモ欄

症状

  • いつから
  • どこに
  • どんなときに
  • どのような症状 など

病歴

  • 現在治療している病気
  • 服薬中の薬

その他

  • 薬などのアレルギー
  • 健康診断の結果 など